高血圧は肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病とも関連が深く、それらの病気が重なることで動脈硬化を促進します。血管と臓器を障害することで、全身のさまざまな病気を引き起こすリスクを高める高血圧。早期治療はもちろんのこと、まずは「予防」を心がけることが重要なのです。
(文・出村真理子)
【取材した医師】
佐賀大学病院副院長・循環器内科 主任教授 野出孝一(ので・こういち)医師
1988年、佐賀医科大学医学科卒業、大阪大学病院第一内科医員。97年、同大学院修了。ハーバード大学博士研究員、大阪大学第一内科講師を経て、2002年から現職。22年、副病院長に就任。日本循環器学会常務理事・学術委員長、日本高血圧学会理事長なども務め、高血圧等に関する研究、啓発活動、国民の健康増進のために尽力。
筑波大学医学医療系社会健康医学教授 山岸良匡(やまぎし・かずまさ)医師
2000年、筑波大学医学専門学群卒業。03年、同大学院修了。同大学院医学研究科博士特別研究員、人間総合科学研究科講師、ミネソタ大学公衆衛生大学院客員講師などを経て19年から現職。高血圧など生活習慣病の予防と疫学研究が専門であり、厚生労働省の「e-ヘルスネット」情報評価委員として啓発記事を執筆。
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