もう一つ、自民党の独自ルールとして、同一都道府県内での世襲禁止を提案する。世襲の長老議員にその実現を要請するのだ。麻生氏も岸田首相もその対象になる。
リスクをとってここまでやれば、おそらく国民は、河野氏の本気度を信じてくれるだろう。「面白い！ 河野太郎やるじゃないか。頑張れ！」となるのではないか。マスコミも「長老世襲議員対河野太郎」という絵を作って大々的に報じるだろう。
こんな荒唐無稽なこと、と言って一蹴する方が多いかもしれないが、一つ一つの提案を普通の感覚で考えていただければ、極めて当たり前のことを言っているだけだ。これを荒唐無稽と感じる方は、おそらく今の政治の不条理に麻痺してしまっているのではないかと思う。
古賀茂明
古賀茂明（こが・しげあき）／古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』（日刊現代）など
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