マイナンバーカードに関連して、記者から横浜市の情報漏洩について尋ねられ、腕組みをしてから答え始めた河野太郎デジタル相(3月31日、オンライン記者会見)
マイナンバーカードに関連して、記者から横浜市の情報漏洩について尋ねられ、腕組みをしてから答え始めた河野太郎デジタル相(3月31日、オンライン記者会見)

 あるいは秋まで責任を負わせて、結果が出たところで明確に責任を取らせるという形で更迭するということも可能だ。いずれにしても、この問題のA級戦犯は河野太郎であると国民に深く印象付ける形をとるだろう。それにより、来秋の総裁選に向けた河野氏の勢いを大きく削ぐことができる。

 衆議院解散総選挙で勝利して総裁再選に繋げるというのが岸田首相の当初の戦略だったが、解散しても勝てる保証がなくなってきたため、プランBに切り替えることも考えなければならなくなった。その場合、「他に候補がいない」という状況を作るのが最良の道だ。はっきり言って、岸田氏が選ばれる最大かつ唯一の理由はそれである。自民党総裁候補としては、安倍派の萩生田光一、下村博文、西村康稔、世耕弘成の各氏、茂木派の茂木敏充氏らの名前が挙がるが、旧統一教会とズブズブだったり、スキャンダルまみれだったり、党内でも指折りの嫌われ者だったりで、とても総裁になれる人物はいない。河野氏さえいなければ、「岸田しかいない」という状況を作るのは容易だ。

 だが、国民から見てそれが果たして幸せなのか、政権交代は当分望めないとすれば、このままダラダラと岸田政治が続くことになる、危機的状況にある日本を大きく変えることが必要だと感じている有権者は多いはずだ。そのためには岸田政治を続けるよりも河野氏にその役割を担って欲しいという人も多いのではないだろうか。ただし、今のまま河野氏を日本の首相にと言っても、抵抗感を抱く人が非常に多いというのも事実だ。

 そこで、河野氏が国民の信頼を取り戻し、熱狂的な支持を得られるような秘策を考えてみた。

 まず、保険証廃止スケジュールを一旦凍結する。

 次に、全国会議員と全国家公務員の保険証を年内に廃止してマイナンバーカードと一体化する。高齢議員でも歯医者に行ったり、持病で医者に行ったりするときにマイナンバーカードを持ち歩かなければならないということになる。公務員全員もそうすれば、かなりの問題が生じる恐れがある。そうなれば、彼らは必死になって問題が生じないように対策を講じるだろう。運転免許証も同様にマイナンバーカードと一体化すれば良い。

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河野氏は本気になれるか