少なくとも私はそのように感じたので、もうこの「紙1枚」を以て最終解にしよう。そのようにして、パーソナリティ研究の幕を閉じたわけです。

(1)Fire(火・熱)=Hot×Dry:「行動」「結果」「主導的」

(2)Air(風・空気)=Hot×Wet:「感化」「楽観的」「社交的」

(3)Water(水・氷)=Cool×Wet:「安定」「思いやり」「献身的」

(4)Earth(土・大地)=Cool×Dry:「慎重」「冷静」「分析的」

 それぞれの説明として違和感はないと思います。

 ぜひ自身でも入れ替えをやってみてください。より納得感が高まると思います。

■やればやるほど、「人を観る目」を鍛えられる

 以上、5つのパーソナリティ研究の共通点を抽出・統合し、「火風水土」というルーツの言葉で言語化し直してみました。

 この言葉に落ち着かせた理由は、最も歴史がある=普遍性の高いキーワードであり、今後、何か新しいタイプ分けに出会うことがあっても、最終的にはこの言葉にまとめ直すことが可能だと考えているからです。

 実際、この「紙1枚」にたどり着いて以来、パーソナリティ理論にまつわる「最新」「史上初」「ついに解明」といったマーケティング・ワードに、いちいち翻弄されることがなくなりました。その理論が本当に本物なら、この「紙1枚」に収まるはずなので、改めて学ぶ必要はありません。参考程度にすれば良いだけです。

 一方、当てはまらないなら妥当性に難ありということになりますので、そもそも学ぶ必要性がなくなってしまいます。

 いずれにせよ、これさえ極めれば、もう後は何もいらない。

 そのような心境になってくれて構いません。それほどとっておきの「紙1枚」です。後は、これからひたすら実践して「人を観る目」を鍛えていきましょう。

 今後も日々、この「紙1枚」に当てはめていく中で、最終的には脳内にこの枠組みが自然と浮かんでくるレベルを目指してほしいと思います。いついかなる時もその眼差しで、部下が何を感じ、考えているか洞察してみてください。

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部下を分かろうとするプロセスが大切