※写真はイメージです(Getty Images)
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「部下が何を感じ、考えているかわからない」というマネジャーが抱きがちな悩みには、タイプ分け理論やパーソナリティ診断を用いることが多い。しかし、著書累計50万部超の人気ビジネス書作家・浅田すぐる氏は「数々の診断は、どれも情報量が多すぎて、理解しきれない、覚えきれない、思い出せないという難点がある。故に、『活かせる』パーソナリティ理論の構築には『数が少ないこと』が必須条件」という。浅田氏の新著『あなたの「言語化」で部下が自ら動き出す 「紙1枚!」マネジメント』(朝日新聞出版)では、「DiSC理論」「ハーマンモデル」「ソーシャルスタイル理論」「類人猿分類」「4つの気質」という5つのパーソナリティ理論を「紙1枚」で整理。そして、これら5つを統合した浅田氏独自の「究極の『紙1枚』マネジメント」法をシェアしている。同著から一部を抜粋、再編集して紹介する。

【パーソナリティ理論の究極の1枚がこちら】

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 5つのパーソナリティ理論を通じて味わってほしかったことは、「どのパーソナリティ理論も、実は大同小異」であり、「どのタイプ分けが正しいのか? 優れているのか? 劣っているのか?」といった話は、実用目線では意味がないという点です。

「部下が何を感じているのか、考えているのか」を洞察する手掛かりとして、日常的に仕事に活かしたい。そのためのヒューマンスキルを身につけたいという観点を重視するのであれば、あれもこれもとたくさんのタイプ分けを覚える必要はありません。

 そこで……。

 5つのパーソナリティ理論を統合した究極の「紙1枚」を、総括として紹介したいと思います。

 実際、私自身はこれから共有する「紙1枚」をベースとすることで、他者洞察の際に「どのようなフィルターで人を観たら良いのか」という観点では、もう悩まなくなりました。加えて、日々このフレームで人となりを捉える経験を積み重ねることで、「人を観る目」が年々鋭くなってきている手応え・実感もあります。

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