来年も原監督に託すべきか。スポーツ紙デスクは違った見方を示す。
「巨人の監督は生え抜きの『純血主義』がある。本気でチームを立て直すなら、この括りにこだわらない勇気も必要だと思います。今の巨人は投手陣を整備すれば勝てる。適任はソフトバンクで黄金時代を築いた工藤公康さんです。理論派で勝つ術を知っている。巨人の生え抜きではありませんが、現役時代にダイエー(現ソフトバンク)からFA移籍して7年間在籍していた。監督に就任しても巨人ファンからの反発が少ないのでは」
工藤氏はソフトバンクの監督を務めた15~21年までの7年間で3度のリーグ優勝、5度の日本一に輝いた。個々の投手の長所を伸ばすことに主眼を置き、第一線で長くプレーするためのトレーニングメニューを発案。「工藤塾」と形容されるハードな内容だったが、フォームの再現性と制球力を身につけて千賀滉大(現メッツ)、東浜巨、石川柊太ら主力投手たちが一本立ちした。
監督問題の雑音を封じ込めるためには、勝ち続けるしかない。シーズンはまだ半分も消化していないが、首位・阪神と9.5ゲーム差まで離されている。原監督は巻き返しに向け、どのように戦力を整えるか。
(今川秀悟)