「カネの流れ、不動産の売却状況などから、宮本容疑者が叔母にタリウムを飲ませて、資産を奪おうとしたという計画的な動機がうかがえる。また宮本容疑者のスマートフォンの検索履歴には「タリウム」や「殺人」といったワードの検索履歴もあった。宮本容疑者の他の親族の死因などについても捜査を進める」(捜査関係者)
叔母は、茶道家でもあり、倒れる前には茶会を定期的に催していた。ビジネスには厳しく、一族の資産を堅実に運用して利益をあげていたようで、それはS社関連の不動産登記からもうかがえる。
前出の宮本容疑者の親族は、こう話す。
「叔母は仕事にはシビアで独特な哲学がありました。まだ若い彼(宮本容疑者)をすぐにS社などの社長にするつもりはなく、『舞妓ビジネスでどこまでやれるか』と見定めていたようでした。叔母は、不動産の仕事を手伝わせるため、彼を別の会社の役員にしたけど、飲み歩くなどして多額の経費を計上したのでえらく叱り、トラブルになったことがあります。しかし、今回の事件が彼の犯行ならばただ驚くばかりです。性格はおとなしく、とてもそんな凶悪な犯罪に手を染めるとは今でも思えないんです」
(AERA dot.編集部 今西憲之)