
BTSのリードラッパーであり、RM、J-HOPEとともに音楽制作の軸を担うメンバーSUGAが、今年4月、Agust D名義による初のソロアルバム「D-DAY」をリリースし、「SUGA | Agust D TOUR ’D-DAY’」をスタートした。6月4日、神奈川県・ぴあアリーナMMで開催された日本公演最終日の模様をレポートする。
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■強いコンセプト
大歓声の中、SUGAがBTSのメンバーになる前、練習生時代に起きたバイク事故を示唆するオープニング映像が流れた。「D-DAY」は、2016年リリースの「Agust D」、2020年リリースの「D-2」に続くAgust Dの3部作の最終章となる作品だ。そのコンセプトが冒頭から伝わってきた。「SUGA | Agust D TOUR ’D-DAY’」をもって、いよいよAgust Dが完結する――。そう感じた。
「D-DAY」のリード曲「Haegeum」からライブはスタートした。SUGAは黒衣のダンサーたちに担がれて登場し、ステージ上に横たわった。気合を入れるように声を上げた後、立ち上がり、激しく動きながら、パワフルなラップを披露した。

■日本での初のソロコンサート
「ARMY(BTSファンの呼称)の皆さん、こんばんは! SUGAです! 皆さんに会えてうれしいです。日本でのソロコンサートは初めてなのですごく楽しみでした!」
そう言って深々とおじぎをすると、「もう最後の公演、寂しいです!」と名残惜しそうな表情を浮かべた。
BTSのアルバム「Love Yourself 結 ’Answer’」(2018年)収録のソロ曲「Trivia 轉 : Seesaw」は、椅子に座り、メンバーのサインが入ったアコースティックギターを奏でながら歌った。恋愛の駆け引きをシーソーに例えた歌詞を美しいメロディーに乗せた楽曲を、オーディエンスは大合唱で歓迎した。