片づけや収納について調べるうちに、家庭力アッププロジェクト®に出会います。「これが私の求めていたものかもしれない」と直感が働き、すぐに参加しました。
「プロジェクトの期間が45日間で、ちょうど育休が終わるタイミングというのも大きな決め手でした。きれいな家で子どもの保育園や職場復帰がスタートできると思うと、やるしかないって」
今まで片づけを避け続けてきた千惠さんは、とにかくプロジェクト中に教わったことを素直に、そして真剣に取り組みました。
大変だったのは、家族の動線を考えながらモノの収納場所を決めるとき。今までは夫が勝手に場所を決めて、千惠さんが合わせてきました。でも、夫だけが納得する場所にモノを収納してしまうと、他の人が取り出しにくいことがあります。夫と、とことん話し合う必要がありました。でも、なかなか結論に至らずに、時間だけが過ぎていきます。
「片づけができる夫が言うことは、すべて高圧的に聞こえたんです。『上から目線で言ってくるな』ってストレスにもなっていました。今思うと、私も気持ちの余裕がなかったんだと思います」
夫とのやり取りをプロジェクトの仲間に共有すると、1人から「ご主人は自分の考えをちゃんと持っている方ですね」とコメントをもらいました。そこで千惠さんは「あ、そういう捉え方もあるのか」と自分の視野が狭まっていたことに気づきます。
プロジェクトも終盤に向かい、家がどんどん片づいてくると、夫の発言にも変化がありました。それまでは否定的な内容が多かったのが、「こうした方がいいと思う」と具体的なアドバイスが増えるように。
「仲間のおかげで、私もすんなりと受け取れるようになれました。他にも、仲間のがんばる姿や励ましの言葉が私のパワーの源でした。仲間と一緒に片づけができて、本当によかったです」
変わったのは、夫婦だけではありません。4歳の息子も片づけが習慣づいてきたのです。
「以前は片づけようって声をかけても、『ぼくのパパが片づけるからいいんだ』って言っていました。まるで片づけを避けてきた私みたい(笑)。でも、今では自分からおもちゃを分類して箱に戻すようになりました」