グループの武器であり持ち味の「熱量」が凝縮されたオリジナル曲「PRIDE」で、会場のボルテージは最高潮に。体を打ちつけるように鍵盤を叩く小島健、ベースを手に縦横無尽に駆けまわる福本大晴、フードをかぶり忘我の境地でドラムスティックを操る佐野晶哉、目にもとまらぬギターの速弾きで魅せる正門良規、色白の顔を紅く染めて魂を叫ぶ末澤誠也、そして無二のグルーブが生むラップで末澤のボーカルに寄りそう草間リチャード敬太。(撮影=小黒冴夏)
グループの武器であり持ち味の「熱量」が凝縮されたオリジナル曲「PRIDE」で、会場のボルテージは最高潮に。体を打ちつけるように鍵盤を叩く小島健、ベースを手に縦横無尽に駆けまわる福本大晴、フードをかぶり忘我の境地でドラムスティックを操る佐野晶哉、目にもとまらぬギターの速弾きで魅せる正門良規、色白の顔を紅く染めて魂を叫ぶ末澤誠也、そして無二のグルーブが生むラップで末澤のボーカルに寄りそう草間リチャード敬太。(撮影=小黒冴夏)

 会場中がエネルギッシュなパフォーマンスに圧倒されるなか、特に目を引いたのは、末澤の体力おばけっぷりだ。「BANGER NIGHT」(Hey! Say! JUMP)では、シャウトや頭上へのハイキックで魅せつつ、激しすぎるソロダンスを完璧なスマイルのまま踊りきる。美しく尖った喉仏を大きく上下させて息を切らしながらも、続く「勝手に仕上がれ」(関ジャニ∞)では、昨年1月に発売された雑誌で「挑戦したい」と語っていたブルースハープをパワフルに吹き鳴らす。そして、「PRIDE」。毎度、命を削るかのごとく全身全霊で挑む末澤のボーカルが売りの曲だ。ライブ前、末澤は本誌の取材にこう語っていた。

「Aぇにすごく合ってる曲やなって思いますね。『It’s my PRIDE』って歌詞は自分で歌っててもやっぱ気持ち入るなって思うし。一番共感する歌詞は、やっぱり『生まれ変わったって僕でいたい』ですかね」

 それぞれの困難を乗り越え、逆境にもめげず進み続けた結果、今、ここに立っている6人。言葉にせずとも共有しあう魂が響きあい、巨大な音の塊となって、見る者の心をぐらんぐらんと揺らした。

 興奮さめやらぬなか、すべてを出しきった清々しい表情を浮かべたメンバーは、一人ずつ、ファンへ想いを伝える。※メンバーの挨拶全文はこちら

 なかでも佐野は、こんなことを口にした。「俺ら別に楽器下手くそやし歌下手くそやし、プロの方たちにまだまだ勝てへん部分いっぱいあると思います。でも俺らにしか持ってへん、宝石みたいな、磨けば輝くと思うもんがいっぱいあります。今日のライブ見てくれたらみんなわかってくれると思うけど、熱量だけはマジで誰にも負けへんから、このまま進化し続けるんで、これからもついてきてください」

 前述の本誌の取材で、末澤は「熱量って技術を超えてくる。歌下手でも熱量あったら響くもんがある」と話していた。グループの強みとは何か、応援してもらうためには何が必要か。自分たちなりの答えを、最年長の末澤から最年少の佐野まで6人全員が胸に抱き、同じ方向を向いて走っていることを感じさせる一幕だった。

 この日のラストソングに選ばれたのは、小島が作詞、佐野が作曲した「ボクブルース」。「たとえ世界が君を裏切ったとしても 僕はここにいるんだ それが僕の答えさ」。星空を彷彿とさせる幻想的なステージで、ファンとの絆を噛み締めるように、情感たっぷりに歌い上げた。

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アンコールで小島健が座り込みを決行