■治療して勉強に集中
薬による症状抑制は10%程度であるのに対し、舌下免疫療法は30~40%と高い。
「ただ、舌下免疫療法は全員には効きません。改善するのは80%くらいの人で、自分がどうかはやってみないとわからない。しかし花粉症になってからの年数が短いほどよく効くので、子どもは大人より効き目が高いと考えています。薬の使い方を理解できるようであれば、5歳以上が適応となっている通り、その年齢から始めて問題ありません」(大久保教授)
2年前、子どもが中学1年生で舌下免疫療法を開始した西日本在住の女性は、主治医の説明を聞き、親子ともに十分に納得して開始。花粉のシーズンは鼻が詰まって夜熟睡できず、授業中も居眠りし、ボーッとしていた子どもが、開始して次のシーズンには集中して勉強できるようになったのが嬉しいと話す。
舌下免疫療法は適応年齢以上であれば、健康保険で受けられる。花粉の飛散が落ち着いてからのスタートとなる。(ライター・羽根田真智)
※AERA 2023年3月27日号より抜粋