耐えることが日本女性の美徳なんて、私も真っ平ごめんだ。しかし今、自分ファーストすぎる娘たち(息子たちもいると思う)も問題なのだと思ってる。子がいるいないは関係なく、いくつになっても大人になれない、自分のことしか考えない人間たち。
上野さんはこうもいっていた。
「候補者男女均等法(※政治分野における男女共同参画推進法のこと)を作ったけれど罰則規定がない、つまりやる気がない証拠です。法律に実効性を持たせるには、強制力が必要です」
罰則? そこまでいうなら社会のために上野さんが立候補すればいい。けど、それはない。上野さんこそ、自分ファーストの娘だものね。いくつになっても。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2023年3月31日号