中日・立浪和義監督
中日・立浪和義監督
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 中日が先行きの見えない低迷に苦しんでいる。かつては安定した強さを誇る強豪チームだったが、今ではBクラスが定位置になってしまっている。そんな中、ファンの間では身売りを望む声が徐々に大きくなってきている。

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 だが、「(親会社の)中日新聞が球団を手放すことはない」と語るのは、長年にわたって取材を続ける名古屋在住のスポーツライター。

「球団史の中で最悪と言える低迷期。本業の新聞が売れないご時世もあり、球団保有も難しくなっている。しかしビジネス以上に大事にしていることがあるとも聞く」(同スポーツライター)

 立浪和義監督2年目の今季も光が見えない戦いが続いている。6月20日終了時点で5位のヤクルトに0.5ゲーム差の最下位。若手中心に何とか上昇のチャンスをうかがっているが、今のところ結果は出ていない。

「戦力だけ見ると最下位のチームではない。投手陣はリーグ屈指であり、野手も若手が出始めて懸命にプレーしている。しかし経験値が少なく、これからのチームと言える。しばらくは我慢が必要」(中日OB)

「勝負所でミスが出たり、当たり前のプレーができない。プロはアマと比較にならないほどの注目度がありプレッシャーも大きい。また長丁場のシーズンの過ごし方も経験によって備わる。チームが成熟するには時間がかかる」(在京球団編成担当者)

 ここ10年近く下位に沈むことが多くなった中日だが、現状でもAクラス入りする力はあるという評価もある。戦力的には充実しつつあるので、何かキッカケを掴めば強豪チームの仲間入りをする可能性自体は秘めている。しかし親会社も含めた、球団の姿勢に対しては疑問の声が聞こえる。

ドラフト戦略は一定の成果を出しつつあるが、全てにおいて腰が重い印象がある。現場から要望があるバンテリンドームへのホームランテラス導入に関しても消極的。『本気で勝ちたい気持ちはあるのか?』という意見があるのも理解できる」(在京テレビ局スポーツ担当)

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