エンゼルス・大谷翔平
エンゼルス・大谷翔平
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 エンゼルスの大谷翔平は今季も“二刀流”として投打両方で素晴らしいパフォーマンスを見せている。

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 2022年からMLBでは両リーグともにDH制(指名打者)が導入されるようになったこともあり、打って、投げての活躍は大谷の専売特許となった感もある。

 だが、DH制の完全導入以前には投手でも打撃の良い投手がおり、大谷が渡米して以降にも「二刀流に対応可能では?」と思わせる能力を見せた選手も少なくなかった。その中の1人がサイ・ヤング賞2度を誇るジェイコブ・デグローム(レンジャーズ)だった。

 デグロームはDH制がまだなかった時代にナ・リーグのメッツでプレー。2021年にはシーズン途中まで打率4割をマークし、その打撃力が話題となったこともあった。だがデグロームは同シーズンに右肩の負傷で離脱。のちに打撃中のスイングで同箇所を痛めたことが分かった。

 怪我は大事には至らなかったが、その後は打席中にバットを振らないよう指示がされるとの報道も。技術だけではなく、投打を本格的にこなす二刀流がいかに体力面でも負担になるのか、日米の野球ファンは改めて認識することとなった。

 デグロームは元々投手だが、二刀流としてプロ入りした選手のケースを見ても、それが様々な側面から見てハードルが高いのが読み取れる。

 大谷がメジャーに挑戦する1年前。2017年ドラフトでレッズから1巡目指名(全体2位)を受けてプロ入りしたハンター・グリーンは、ドラフト時には二刀流に挑戦するということで日米で話題に。実際にプロ入り後も投手、そして野手としてキャリアをスタートさせ、1年目はルーキーリーグで二刀流としてプレー。野手としては10試合に出場して打率.233、3打点という成績を残している。

 だが、2年目以降は投手に専念し、現在もピッチャー1本で勝負している。投手専任となった2018年当時、 『USAトゥデイ』のスポーツサイト『フォー・ザ・ウィン』(7月16日付)の記事の中でハンターは投手専任となった理由を明かしている。

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