巨人・オコエ瑠偉
巨人・オコエ瑠偉
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 昨オフに初めて行われた現役ドラフト巨人入りしたオコエ瑠偉。今シーズンは開幕戦でスタメン出場を果たすなど「ついに覚醒か」と思わせるパフォーマンスを見せていたが、今後も気持ちを切らさず、周囲の期待に応えるプレーを見せることができるのだろうか……。

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 2015年のドラフト1位で関東一高から楽天に入団したオコエは「トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)をマークしたい」と宣言、プロ1年目から51試合の出場を果たすなど、甲子園で一躍スターとなった勢いそのままに一気に球界の顔になる雰囲気を漂わせていた。

 続く2年目のシーズンも41試合の出場ながら打率.300(130打数39安打)をマークし、順調な成長を伺わせていたが、その後は成績が下降。2020年にはプロ入り後初めて一軍での出場ゼロに終わり、その後の2年間も二軍暮らしが目立つようになった。結局、甲子園での輝きを見せることができないまま、昨オフに楽天を退団することとなった。

 現役ドラフトで入団した巨人でも“埋もれてしまう”危険性もささやかれていたが、いい意味で期待を裏切り開幕スタメンの座を掴んだ。今季はここまで打率.248(105打数26安打)、2本塁打、6打点、1盗塁という際立った数字ではないが、今後はさらなるブレイクも期待できるという声もある。

「(楽天時代は)潜在能力の高さには定評があったが、野球への取り組み方に問題があった。気持ちの波が大きく、少し結果を出したら調子に乗ってしまう。高級車の購入や派手な服装など、グラウンド外で注目されることも度々。周囲から何度注意されても変わらなかった」(楽天関係者)

 巨人でも精神的な面で成長がなければ、このままで終わってしまう可能性もあるが、チーム内ではなんとか一人前に育てようという思いも強いという。

「編成面で実質トップの原辰徳監督が以前から欲しがっていた選手。強打の右打ち外野手が手薄だったチーム事情もある。高校時代に甲子園で見せた鮮烈な印象があり、可能性にもかけてみたいと思ったのでしょう。生まれ変わらせて超一流に育て上げる自信もあるはず」(巨人関係者)

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オコエに必死さが出てきた?