一連の性加害疑惑報道を受けて、先の女性と同じく不買運動などの声が上がっていることに落胆しているという。
さらに、こうも。
「謝罪動画は、ただ謝るだけの印象で、しっかり会見をやってほしいという声も聞きます。ただ、実際のところは、『NHKが放送した!』などといろんなメディアがこの件を取り上げるたびに、ファンたちはSNSでざわついている感じです」
一方で、これらがきっかけとなって変わることにも期待する。
「こういった報道だけでなく、炎上しているような状況をしっかり受け止めて、事務所は変わってほしい。いい雰囲気が根付けばいいなと思います」
ジャニーズ事務所が実施しないとした第三者委員会での調査を望む声も多い。被害を告発した人たちや専門家、メディアからも徹底的な調査の必要性が指摘されている。
他方で、すべてをつまびらかにすることを望まないファンもいる。
「SMAP」(16年に解散)と「Snow Man」のファンだという30代の女性は「誰が何をされたのかなんて知りたくない」と漏らす。
被害の実態を把握することなしに再起することはできるのだろうか。女性に尋ねると言葉を選びながら、こう答えた。
「ジャニーさんは亡くなっているし、悪しき文化はなくなったんじゃないでしょうか。社長も女性だし、ジュニアのプロデュースをしている社長もイノッチ(元V6の井ノ原快彦)だし、クリーンになったと信じたい。ただ、被害を受けたメンバーの救済はしっかりとやるべき。心のケアとか賠償とかです。ファンには『そういう対応をしました』とだけ教えてほしい。だからといって、第三者委員会を設置して、誰がどういう被害を受けたかというような話は知りたくないです。夢を売る商売ですから」
(AERA dot.編集部・吉崎洋夫、板垣聡旨)