スポーツ紙デスクは、楽天の現状についてこう分析する。

「チーム作りは巨人に似ていると思います。補強をしているが、ピークを越えた選手ばかり。稼働期間は短いのが目に見えているがベテラン偏重の起用法で、若手の出番がなくなり育たない。昨年も春先は絶好調で首位を独走しましたが、ベテランに依存したチーム作りでは1年持たない。下降線をたどると立て直せず、借金4で4位に終わった。石井監督は昨オフにGMを退任し、監督専任になりましたが、戦い方は昨年までと代わり映えがしない。むしろ、GMの方が手腕を発揮できるタイプだと思います」

 監督専任の今季で結果を出せなければ、来季以降は次期監督に再建を託す可能性がある。その有力候補は誰になるだろうか。

「元DeNA監督のアレックス・ラミレス氏、元西武監督の辻発彦氏、野球評論家の古田敦也氏が有力候補になるでしょう。勝てる指揮官の筆頭格として評価が高いのは辻氏、ラミレス氏は監督として再度チャレンジしたい思いを持っていると聞いています。古田氏は現場から15年以上離れている。機は熟した感じがしますけどね」(前出のスポーツ紙デスク)

 ラミレス氏は16年からDeNAの監督を5年間務め、3度のAクラス入り。短期決戦の強さに定評があり、17年には3位から下克上でCSを勝ち抜き、日本シリーズに進出。ソフトバンクに敗れたが、粘り強い戦いで黄金時代の対戦相手を苦しめた。スタメンで8番に投手を置き、9番に勝負強い打撃の野手をスタメンに据えるなど斬新な起用法が話題を呼んだが、緻密なデータに基づいた起用法に定評があった。佐野恵太を主力に育てるなど、育成手腕が高いことでも知られる。

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