侍ジャパンで1番打者として活躍するヌートバー
侍ジャパンで1番打者として活躍するヌートバー
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 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表(侍ジャパン)は準決勝でメキシコと対戦する。大谷翔平だけでなく、ラーズ・ヌートバー、近藤健介、村上宗隆にも注目が集まっている。AERA 2023年3月27日号の記事を紹介する。

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 WBCで侍ジャパンの打線の奮闘が見逃せない。特に1番のラーズ・ヌートバー(カージナルス、25)、2番の近藤健介(ソフトバンク、29)はチャンスメイクの役割で期待以上の働きを見せている。

 ヌートバーはWBC日本代表に日系人大リーガーとして初めて選出された。日本野球機構(NPB)でプレー経験がなく選出された時は評価が分かれたが、今大会のシンデレラボーイとなっている。

 1次リーグの4試合で14打数6安打、打率4割2分9厘。出塁率5割7分9厘と2回に1回以上出塁している。2戦目の韓国戦では3点を追いかける三回無死一、二塁で中前適時打を放ち、逆転の呼び水となった。

 中堅の守備でも球際に強い。中国戦の1点リードの三回1死で中堅前に飛んだ浅い飛球をスライディングキャッチ。韓国戦でも1点リードの五回1死一塁でダイビングキャッチした。いずれも試合の行方がまだどちらに転ぶか分からない状況だっただけに、チームに勇気を与えるビッグプレーだった。

■「ペッパーミル」も定着

 ファンの心もがっちりつかんでいる。打席に入る際にスタンドから「ヌーーート!」の掛け声が。ヌートバーが発案したコショウをひく「ペッパーミル」のパフォーマンスもナイン、ファンの間で定着した。韓国戦では死球を受けて怒りをあらわにする姿も。試合後のヒーローインタビューでは「ちょうど凝っていたところに当たってほぐれたので良かった」と心配を吹き飛ばす冗談を返し、「ニッポンダイスキ! ミンナ、アリガトー!」と絶叫。スタンドから大歓声と拍手が注がれた。

 近藤もMVP級の活躍だ。当初は鈴木誠也(カブス、28)を右翼で起用する構想だったが、大会前に左脇腹を痛めて出場辞退。打線の組み替えが迫られた中、「2番・右翼」で組み込まれたのが近藤だった。

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