ku:nel vol.19「 うすくちケンタロウ。」より
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ku:nel vol.3「奄美大島、そよ風のころ。」より
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ku:nel vol.18「西安の餃子上手。」より
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ku:nel vol.32「あー、くわっちー!」より
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 東京・銀座のギャラリー、ガーディアン・ガーデン(GG)では、9 月5 日(金)まで「The Second Stage at GG」シリーズの 第36 弾として、長野陽一 料理写真展「大根は4 センチくらいの厚さの輪切りにし、」を開催している。本シリーズは、若手表現者を応援するガーディアン・ガーデンの公募展入選者の中から、各界で活躍する作家の、その後の活動を伝えるための展覧会だ。
 長野は沖縄や奄美諸島の島々に住む10 代の若者たちの写真で、1998 年、ガーディアン・ガーデン主催の「写真[人間の街]プロジェクト Part.2」に入選。その後も日本の離島の風景と、その島で暮らす人々を撮り続けている。現在は、「ku:nel」などの雑誌や、広告、映画など、さまざまな分野へ活躍の場を広げている。

 長野は昨年、「ku:nel」に掲載されている彼の写真に注目していた編集者から、新しい料理写真の担い手として、料理写真の特集本の中で紹介したいと依頼を受けた。これまで意識的に料理写真を撮っている感覚は無かった長野が、今、改めて料理写真を問い直している。今や誰でも手軽に数多く写真を撮ることができ、料理の写真は個人的な記録としてSNSなどの媒体を介しあらゆる場所で見られるようになった。そんな状況も、長野の料理写真を見るうえで興味深いのではないか。
 本展では、料理写真を、単なる料理を写した写真ではなく、異なる視点でとらえている。長野は「料理写真はポートレイトだ。」と言い、自然な距離感で料理を写し撮る。誇張された表現や、特別な撮影技法はなく、ありのままの料理の美味しさを伝える。ありのままを写し撮ろうとする姿勢は、美味しさの表現だけではなく、その場に流れる時間や、生活の温度、料理を作る人々の日常の暮らしを想像させる。

 会場では、お腹が空いたと話す人や、料理にまつわる自らの体験と重ね、自分の物語を語りだす人が絶えない。においや味、人のぬくもりが伝わる写真。会場に充満した幸福感は、いとも簡単に伝播する。料理写真をひとつのポートレイト写真として解釈を試みた本展に、ぜひ足を運んでいただきたい。

(ガーディアン・ガーデン)

The Second Stage at GG #36 長野陽一 料理写真展「大根は4 センチくらいの厚さの輪切りにし、」
会場:ガーディアン・ガーデン
開催期間:2014年8月19日(火)~9月5日(金)
開館:11時~19時 日曜休館 
住所:東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル B1F
TEL:03-5568-8818