森保ジャパン発足当時は“エース候補”として期待された中島翔哉
森保ジャパン発足当時は“エース候補”として期待された中島翔哉

 今年11月開幕のサッカーW杯カタール大会への出場を決めた日本代表“森保ジャパン”。今後、7月の「E-1選手権」と9月の「欧州遠征」を経て、26人に増枠された本大会登録メンバーを決めることになる。その“決断”を前に今一度、森保ジャパンの発足当初からのメンバーを振り返り、代表チームの変移を見てみたい。

【6月の日本代表の成績はこちら】

 森保ジャパンの初陣は2018年9月11日、奇しくもカタールW杯で同組となるコスタリカ戦(吹田)だった。スタメンにロシア大会組は3人のみ。GKの東口順昭から、DFラインは佐々木翔、槙野智章、三浦弦太、室屋成の4人。遠藤航と青山敏弘がダブルボランチを組み、背番号10の中島翔哉が左サイド、凱旋試合となった堂安律が右サイドでA代表デビュー。南野拓実をトップ下に置き、最前線の1トップには小林悠が入った。後半からは浅野拓磨、天野純、車屋紳太郎、守田英正、伊東純也、三竿健斗が途中出場し、試合は3対0(得点者:O.G、南野、伊東)で勝利した。

 その翌月、10月18日のパナマ戦(新潟)では、少しメンバーを変えた。権田修一、佐々木翔、槙野智章、冨安健洋、室屋成、三竿健斗、青山敏弘、原口元気、伊東純也、南野拓実、大迫勇也のスタメンとなり、再び3対0(得点者:南野、伊東、O.G)の快勝。そして特筆すべきは、続く同18日のウルグアイ戦(埼玉)だ。東口順昭、長友佑都、吉田麻也、三浦弦太、酒井宏樹、遠藤航、柴崎岳、中島翔哉、堂安律、南野拓実、大迫勇也のスタメンで臨み、激しい撃ち合いの末に4対3(得点者:南野2、大迫、堂安)。直前のW杯ロシア大会でベスト8に進出し、当時世界ランク5位だった南米の強豪相手から勝利を収めた。

 もちろん日本にはホームアドバンテージがあったが、ウルグアイにはFWスアレスこそ不在だったが、FWカバーニ、MFバルベルデ、ベンタンクール、DFゴディンといった欧州で実績を残した面々がいた。その相手に日本は一歩も怯まず。南野が前半10分にテクニカルなターンから右足で決めた先制弾を含む2得点。中島が鋭いドリブル突破と精度の高いシュートで終始相手を脅かすと、堂安は中央での鮮やかなコンビネーションから代表初ゴールを決めている。

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森保ジャパンは“進化”したのか