翻って森保ジャパンはどうなのか。「いつものメンバー」と言われる面々(権田修一、長友佑都、吉田麻也、冨安健洋、酒井宏樹、遠藤航、守田英正、田中碧、南野拓実、伊東純也、大迫勇也)の中で、発足直後の3試合の中でスタメン出場した選手は、ザックジャパンを上回る9人となる(守田と田中以外)。もちろん、このままの11人でドイツ戦に臨むことが決まった訳ではないが、その可能性も高いと言わざるを得ない。4年前から選手層は確実に厚くなり、システムも変わった中で多くの選択肢があるはずだが、その内実は「4年前からそれほど変わっていない」と言っていい。

 もし、今回のW杯が通常通りの夏開催だったならば、このまま「変わらず」に本大会初戦を迎えたはずだが、冬開催のためにまだ残り5カ月ある。その期間が長いか短いかは別にして、まだ「変われる」時間は残されている。2勝2敗だった6月シリーズを見る限り、「変わらなければならない」ことは、確かだ。(文・三和直樹)