「生稲さんについては36年、芸能界で活躍されてこられた。私も若いころ、テレビで見させていただいた。今、生稲さんの真剣な横顔を見ながら、あの頃のことを思い返していました」とかつてのエピソードを紹介。生稲氏が以前、政府の「働き方改革実現会議」のメンバーに心理カウンセラーの立場で参加したことなどから、
「心理カウンセラーはみなさんの様々な悩みを聞くのがお仕事です。私も『聞く力』を売りにしている一人ではありますが、まさしく私を超える『聞く力』でみなさんの心によりそって国政に思いを届けてくれる。それが生稲さんであることを私たちは確信しています」と支持を訴えた。
岸田首相はその後、7月3日にも渋谷駅ハチ公前での生稲氏の演説に応援に入る熱の入れよう。だが、岸田氏の演説中には、暑さのためか男性が倒れ込み、救急車で搬送されるというハプニングも起きた。
吉祥寺駅前。生稲氏がマイクを握ると、聴衆から「あきこ~」という声が上がった。
「私は、42歳の時に乳がんを経験し、摘出手術をしました。その時に娘は5歳でした。参院選にチャレンジをして病気を抱えながらも仕事をしているみなさんを守っていきたいと強く思っています」と闘病経験と仕事の両立などについて語った。選挙カーから降りると男性からサインを求められ、応じる場面もあった。
こちらも直接話を聞こうと声をかけたが、返ってきたのは「ほほ笑み」。後ろにいた秘書らしき人が「私が後で代わりに答えます」と言い、本人の話は聞けずに立ち去られてしまった。
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「五体不満足、国政へ。」――。
そう書かれた政策ビラを、銀座三越前で乙武洋匡氏の陣営が通行人に渡していた。
女性の支援者たちが「こんにちは、誰もが諦めずに生きていける社会を作るのが乙武洋匡です。参議院選挙に立候補しています」と声をかけながらビラを一枚一枚配る。
乙武氏も「無所属で立候補しております」と声を上げると、通行人から握手を求められたり、女性から「写真を撮らせてください」と申し込まれたりするなど、有権者の受けは良さそうに見えた。