渡辺弁護士らは、旧統一教会の反社会的行為は明らかだとして安倍元首相を含め多くの政治家たちに、旧統一教会と関係を持たないよう要請する文書を送り続けてきた。ただ、「選挙の手伝いなど、政治家が助けてほしいと思っている場面に巧妙に登場するのが旧統一教会」(渡辺弁護士)といい、ずるずると関係が続いている現状がある。ただ、政治家とのつながりを示すことで教団の活動を正当化し、さらには捜査当局の忖度までも生んでいるというのが団体と対峙してきた専門家らの見解だ。

 渡辺弁護士がかつて会った統一教会の信者は、「狙った人は全員落とす自信がある。ただ、落とすまでに手間がかかる人は避け、手間のかからない人を狙う」と話したという。

 政治には頼れず、捜査当局も動かないなら自分で身を守るしかない。どんなに魅力的な誘いに映ったとしても、信じる前に何か一つでも行動する。そして、相手に「面倒くさそうだ」と感じさせることが必要なのかもしれない。(AERA dot.編集部・國府田英之)

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