日本女子の“飛ばし屋”として知られた福嶋晃子
日本女子の“飛ばし屋”として知られた福嶋晃子
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 突然だが、アマチュアゴルファーの皆さんは女子プロのドライバーの飛距離がどのくらいかご存知だろうか? 飛ばしというと男子プロのそれをイメージし、クラブ革新が進んだ現代は300ヤード以上の飛距離を出すことが「飛ばし屋」と感じるのかも知れない。

 現地時間7日に閉幕した海外女子メジャーのAIG全英女子オープン(スコットランド、ミュアフィールド)、2019年大会に続く2度目のメジャー制覇を狙った渋野日向子は、最終日を1イーグル、3バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの71でホールアウト。惜しくも逆転Vはならず単独3位に終わったが、渋野の最終日のドライビング・ディスタンスは295ヤードを記録していた。

 テレビなどで大会をご覧になった方ならお分かりの通り、ミュアフィールドのフェアウェイは固く、しかも強風が吹いていたため、この飛距離がそのまま渋野の飛びとはならない。とはいえ、渋野の4日間の平均飛距離は267ヤード。優勝したアシュリー・ブハイ(南ア)が257ヤード、2位のチョン・インジ(韓)が250ヤードだったことを考えると、いずれにしても渋野の好プレーはその飛距離も影響を与えていたと言えるだろう。

 あまり注目を浴びることはないが、メジャーの舞台で平均250ヤード以上飛ばしているように、女子の飛距離も年々増加傾向にある。チタンドライバーが誕生した1990年代、女子の飛ばし屋といえば英国のローラ・デービーズだった。1996年のデービーズの平均飛距離は262.6ヤード。これは、今季のドライビング・ディスタンスに当てはめると47位に相当するもので、四半世紀でかなり飛距離アップしていることがうかがえる。

 では女子の飛ばし屋と言えば、どんなプレーヤーを思い浮かべるだろうか? かつては先のデービーズがその筆頭。98年などにランキングトップに立ったキャロライン・ブレイロック(米)も飛距離で話題になった。

 そして、飛ばしと言って忘れてはならないのが福嶋晃子だ。1999年からUSLPGAツアーを主戦場にした福嶋は、ツアー2勝を挙げているが、それ以上に圧倒的な飛距離で本場のファンを魅了。2001年に飛距離ランクで2位になると、翌2002年には平均269.3ヤードを飛ばし、ドライビング・ディスタンスでトップに君臨した。

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