現在はX氏の保護下にあるとみられるAさん。旧統一教会に「奪回」されてしまった形だ。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の加納雄二弁護士は、奈良教会にいた元信者の代理人として、過去にX氏と交渉したこともある。
「X氏と交渉した時は、最初は教会側は『非はない』と言いながら、こちらが裁判で、と主張すると折れてきて、裁判になる前に合意書を結んで返金することで和解した」
と当時の状況を振り返る。
Aさんに対しては、
「AさんはX氏に守られたりせずに、まずは拘置所へ行って面会したり、手紙を書いたりして山上容疑者との関係を修復すべきではないか。旧統一教会は今も記者会見で『霊感商法に関わったことはない』などと主張している。そんな教会とは手を切ってから、記者会見なり謝罪なりをしてほしい」
との思いを述べた。
現在、大阪拘置所で精神鑑定中の山上容疑者は、母親の記者会見を見たら何を思うのだろうか？
（AERA dot.編集部・今西憲之）
今西憲之
大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は３０年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。
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