15戦15勝とハビブと同じ無敗街道を行くのがハビブの従兄弟ウスマン・ヌルマゴメドフ。叔父にあたるアブドゥルマナプの下でトレーニングを積み、2016年に総合格闘技デビュー。1998年4月17日生まれの24歳と若いが、15勝のうち8KO・5一本勝ちと高いフィニッシュ率を持つ。現在3連続の1R勝利と絶好調で、11月にパトリッキー・フレイレの持つBellator世界ライト級王座への挑戦が決まった。10・11月でダゲスタンファイターが2大ライト級王座を制圧する図がみられるかもしれない。

 他にもウスマンの兄(=ハビブの従兄弟)でやはり15戦15勝と全勝を続けるウマル・ヌルマゴメドフ(UFCバンタム級14位)、現在9連勝の19戦18勝1敗で王座を目指すマゴメド・アンカラエフ(UFCライトヘビー級3位)らも存在感を示している。また、弱冠21歳でUFCとの契約を掴み、既にUFC2戦2勝、キャリア通算では8戦8勝のムハンマド・モカエフ(フライ級)は今後、日本人初のUFC王者を目指す平良達郎の前に立ちはだかるかもしれない。

 ほかにもBellatorバンタム級3位のマゴメド・マゴメドフ、さらにはシンガーポールの格闘技団体ONE championshipでも、MMAとキックでダゲスタンファイターが活躍している。格闘技が盛んな土地柄で、武術寄宿学校や第2のハビブを夢見て多くのジムが存在しており、今後もダゲスタン共和国は格闘技界でさらなる存在感を発揮していきそうだ。(文/長谷川亮)

●プロフィール
長谷川亮/1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」 編集部を経て2005年よりフリーのライターに。 格闘技を中心に取材を続けている。 そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『 琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督、格闘技・プロレスのインタビューチャンネル『 青コーナー』の運営も。

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