【写真】店の入り口に貼られた休業のお知らせ
【写真】店の入り口に貼られた休業のお知らせ

 被害にあった日の詳細については、Aさんから相談を受けた知人のBさんに聞いた。Bさんによると、そのときの状況はこうだ。

 榎本被告は、コロナ禍でも店を深夜2時、3時と遅くまで開けていて、日付が変わるころになると、急に客と一緒に飲み始める。女性が席を立って帰ろうとしても引き留める。Aさんもそんな場面を何度か見ていたので、そのパターンはわかっていた。

 だが、被害にあった日は、きつめの日本酒か焼酎を飲んだ際、急に意識がもうろうとして、眠くなり、そのうち体も動かせないようになった。横にいた客もカウンターに伏せて眠り込んでしまい、そのうちAさんの意識も飛んでしまった。

 店には、カウンターから見えない位置に、ベッドかソファが置いてあるという。Aさんが目を覚ますと、榎本被告が横にいた。被害にあったことを認識し、警察に相談するか悩んでいたとき、今回のニュースを知ったという。

 Bさんは、「榎本」について、

料理はおまかせのコースで、1人最低3万円。ドリンクを入れると5万円くらいはかかっていたようです。ただ、料理は20品目前後は出て、味も抜群。著名人も来るなどミシュラン一つ星の看板はすごいものでした。榎本被告は、お客が金を持っていそうと思えば、『30万円』と吹っ掛けるような時もあったようです」

 と話す。さらには、

「女性客がとても多い。男性だけだとわかると、断っていたのでは。私も頼まれて1度予約の電話を入れたときも、こちらが男性のみとわかると『ずっと予約でいっぱいだ』という対応をされたことがありました。女性客を多く入れて物色しているのではないかと、界隈(かいわい)では噂にもなっていました。榎本容疑者が逮捕されてから、7月頃に一度予約の電話を入れた時は、スタッフが『店主が逮捕された』と認め、営業ができないと言っていた」

 と語った。

 榎本被告の犯行がニュースになったことで、被害者がさらに出てくる可能性もある。ある捜査関係者が話す。

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一般予防の観点からも検察の求刑は