【前編】で記したような「マタハラ」や今回紹介した「暴言」や「パワハラ」の訴えが、立憲神奈川の女性議員から続々と上がってくる背景には何があるのか。組織の中はいったいどうなっているのか。
今年9月まで県連代表だった阿部知子衆院議員はこう話す。
「実は神奈川県連の3分の1が女性議員なんです。これは他の県連と比べても多い。3年前の統一地方選で目標を定めて実現できたことなんですが、女性の政治参加が進むほど、バックラッシュのような現象が起きがちです。そこは私もしっかりと改善していきたい」
阿部氏によると、地方議会にもしっかりとしたハラスメント窓口をつくろうと考え、昨年、超党派で「政治分野における男女共同参画推進法」の一部改正に取り組み、実現したという。
「改正した法律を県連の中でどのように生かしていくのか、そこが立ち遅れた部分があったと思います。私も折に触れて、県連の男性議員に『こういうこと(ハラスメント行為)はやめさせてくれないか』と言ってきましたが、一部の男性議員はまだ『政治家にはよくあること』という認識なんです。問題がこういう形で表に出れば、市民の皆さんからは『立憲民主党は何をしているんだ』と言われます。でも、これを機に党としても『ダメなものはダメ』と意識を改めるべきだと思います」
果たして、組織内で「自浄作用」は働くのか。来春の統一地方選に向けて、市民は注視している。(AERA dot.編集部・上田耕司)