出雲駅伝では主力に故障者が多かった影響もあって4位に終わったが、昨年度も出雲(2位)、全日本(2位)と勝てなかった流れから、箱根では2位以下に10分以上の差を付けての圧勝劇だった。距離が伸びて区間が増えれば、総合力の高い青山学院大に勝利のチャンスが増える。故障から復帰する佐藤一世(3年)、1年生ながら山登りの箱根5区で好走した若林宏樹(2年)の存在も大きく、全日本で自信を取り戻すことができれば、来春の箱根路で再びトップでゴールすることができるはずだ。

 構図的には「2強」。だが、今年度の特徴は“2強以外”の大学の充実度にある。その中でも評価を高めているのが、今春の箱根で8位だった國學院大だ。今年2月の全日本実業団ハーフで日本人学生歴代2位となる1時間00分41秒という好記録を叩き出した山本歩夢(2年)、3月の学生ハーフで優勝した平林清澄(2年)と2位だった主将の中西大翔(4年)、さらに6月の関東インカレのハーフで優勝した伊地知賢造(3年)の「4本柱」が強力で、10月の出雲駅伝で堂々の2位フィニッシュ。青木瑠郁(1年)や上原琉翔(1年)ら楽しみな1年生たちに加え、5年目もチームに残留して来春の箱根も出走可能な島崎慎愛(4年)も今後は大きな戦力になる。チームスローガンは『変革』。ここから距離が伸びる全日本、そして来春の箱根でも「3位以内」を十分に狙える。

 古豪復活が期待される中央大も、注目したいチームだ。今春の箱根6位で10年ぶりのシード権を獲得し、出雲では3位に食い込んだことからも右肩上がりのチーム状態にあることは明らか。箱根1区で区間新の快走を披露した吉居大和(3年)が、出雲1区でも区間賞の走りを披露。今年7月には中野翔太(3年)が1万メートル28分00秒の好タイムをマークして“ダブルエース”と言える形になっている。さらに新戦力の“弟”吉居駿恭(1年)、溜池一太(1年)もここまで期待通りの走りを見せている。若林陽大(4年)、湯浅仁(3年)に、山登りの5区で区間6位だった阿部陽樹(2年)ら箱根経験者も多くおり、トップ5入りはもちろん、“それ以上”への期待も高まる。

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