「お金持ちってなんか嫌」「お金って汚いもの」と考える人が少なからずいます。ですが、「それは日本人特有の間違った考え方だ!」と、パトリック・ハーラン(パックン)は強く断言します。“生活保護”の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパックンが、初めていまさら聞けない「お金の基本」から手堅くお金を増やす方法までしっかりカバーして書き上げた、最新刊『パックン式 お金の育て方』から、一部を抜粋・再編して大公開します。
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■あなたのお金が、倍になるのはいつだろう?
僕がアメリカの金融教育やマネーを使った子育ての話をすると、「子どもにお金のことを話すのはちょっと……」と感じる人は、少なからずいらっしゃるようです。
もしかすると、そう感じた人は、お金に対してどこか「汚いもの」というイメージを持っているのかもしれません。
この価値観はもちろん欧米にも多少はあります。
しかし、日本ではとくに「お金=いやしいもの」「質素倹約=美徳」という考え方が定着している気がします。
一説には、江戸時代の身分制度で、「お金を扱う人たちの身分は低い」とされたことが影響しているとも言われています。
僕も、「質素倹約」は大賛成です。
実際にそうしてきたし、子どもたちにも無駄遣いはやめるように言っています。
だけど、「お金がいやしいもの」という考えには賛同しかねます。
なぜなら、お金は社会を良くしてくれるものだから。
■あなたのお金が、誰かの役に立っている?
僕が大好きなアメリカの映画に、1946年に公開された『素晴らしき哉、人生!』というものがあります。フランク・キャプラ監督、ジェームズ・スチュワート主演の名作です。
この映画はとても感動的で、しかもお金の勉強にもなります。
まだ観ていない人はぜひ観ていただきたいです。
とくに観るんだったら、まもなくやってくるクリスマスシーズンには超おすすめだよ!
ここでは、僕がとくに好きなシーンをお話ししましょう。