巨人・戸田懐生(写真提供・読売ジャイアンツ)
巨人・戸田懐生(写真提供・読売ジャイアンツ)
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 Bクラス(4位)からの巻き返しを図る巨人。このオフは松田宣浩(前ソフトバンク)、長野久義(前広島)のベテラン2人を獲得しているものの、今のところFAなどでの大型補強はなく、若手の底上げが重要になりそうだ。球団としてもかつての“育成の巨人”復活を目指すと宣言しているが、ここ数年特に目立つのが育成ドラフトでの積極的な指名だ。今年を含めた過去3年間の育成ドラフトでは合計31人を指名しており、セ・リーグでは最も多い数字となっている。

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 しかし、そんな大量の育成指名も現時点では成功しているとは言い難い。昨年までの過去10年間に育成ドラフトで巨人に入団した選手は60人いるが(2015年育成3位の松沢裕介は故障で入団辞退し、2016年育成8位で再び指名され入団)、その中から今シーズンまでに一軍出場を果たしたのは14人。その14人の一軍での成績をまとめてみると以下のようになっている(成績は巨人在籍時)。

篠原慎平(2014年育成1位)
30試合 1勝1敗0セーブ0ホールド 防御率4.34

田中貴也(2014年育成3位)
2試合 0安打0本塁打0打点0盗塁 打率.000

増田大輝(2015年育成1位)
263試合 27安打1本塁打10打点57盗塁 打率.209

長谷川潤(2015年育成8位)
3試合 0勝1敗0セーブ0ホールド 防御率8.53

加藤脩平(2016年育成2位)
6試合 0安打0本塁打0打点0盗塁 打率.000

坂本工宜(2016年育成4位)
2試合 0勝0敗0セーブ0ホールド 防御率13.50

松原聖弥(2016年育成5位)
271試合 199安打15本塁打60打点29盗塁 打率.255

堀岡隼人(2016年育成7位)
15試合 0勝0敗0セーブ1ホールド 防御率7.41

山下航汰(2018年育成1位)
12試合 2安打0本塁打0打点0盗塁 打率.167

沼田翔平(2018年育成3位)
7試合 0勝0敗0セーブ0ホールド 防御率9.45

平間隼人(2019年育成1位)
1試合 0安打0本塁打0打点0盗塁 打率.000

喜多隆介(2020年育成2位)
14試合 1安打0本塁打2打点0盗塁 打率.111

戸田懐生(2020年育成7位)
17試合 1勝0敗0セーブ0ホールド 防御率5.76

菊地大稀(2021年育成6位)
16試合 0勝2敗0セーブ0ホールド 防御率5.60

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