カタールW杯で多くの感動を与えてくれたサッカー日本代表の選手たち
カタールW杯で多くの感動を与えてくれたサッカー日本代表の選手たち
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 サッカー日本代表史上4度目の決勝トーナメント進出を果たした森保ジャパン。「新しい景色」を目前に惜しくもクロアチアに敗れたが、元世界王者のドイツ、スペインを爽快な逆転劇で打ち破ってのグループステージ1位突破は、今までの日本代表にないものだった。そして今大会の特徴のひとつに、試合後に選手たちのインタビュー映像が多く届けられたことがある。まだ悔しさが残る状況ではあるが、今大会の“新しい戦い”の中で発せられた「名言」の数々を振り返りたい。

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■堂安律「俺が決める!俺しかない!」

 グループステージ初戦のドイツ戦。0対1で迎えた後半30分、その4分前から投入された堂安律が大仕事。三笘薫からのパスを受けた南野拓実のシュートをGKノイアーが弾くと、そこに勢いよく走り込んで左足で同点ゴール。劣勢だったチームに勇気を与えるとともに、圧倒され続けた前半戦を見せられて「やっぱり力の差が……」と諦めモードだった日本人サポーターたちのハートに火を付ける一撃を見舞った。そして試合後のインタビューで、「(途中出場の際に)どんなイメージでゲームに入ったのでしょうか?」の質問に対して「俺が決めるという気持ちで入りました。俺しかいないと思った。そういう強い気持ちでピッチに入りました」とキッパリ。強心臓とビッグマウス。堂安の“ギラギラっぷり”が全世界に流された瞬間だった。

■長友佑都「ブラボー!」

 自身4度目のW杯に臨んだ36歳・長友佑都は、練習初日から気合十分。ベテラン&ムードメーカーとしてチームを盛り上げ続け、赤髪に染め直して臨んだ初戦のドイツではスタメン出場から後半12分までプレーした。そして自身がベンチに下がった後に日本が2得点を決めて逆転勝ちを収めると、“大金星”の興奮冷めやらぬままミックスゾーンに参上。インタビュアーを務めた元日本代表・槙野智章からの「今の心境は?」と尋ねられると、「もうみんな、ブラボー!ブラボー!!ブラボー!!!」と大声で連呼。それは同じタイミングでインタビューを受けていた久保建英の映像にも長友の叫び声が入り込むほどだった。常に熱く、真っ直ぐな男の「ブラボー!」は、流行語の条件である「短い」、「使いやすい」、「使いたくなる」の条件を完璧にクリアするものだった。

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主将の吉田麻也が発した“記憶に残る言葉”