今シーズンの国内女子ツアーは、11月27日まで開催された最終戦のJLPGAツアー選手権リコーカップで全日程が終了した。伊藤園レディス(11月11~13日)が終了した時点で、史上最年少21歳103日での年間女王を決めていた山下美夢有が制して、有終の美を飾った。
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同大会で勝みなみとのプレーオフを1ホール目で制した山下はこれが今季5勝目だった。シーズン前半こそ3試合連続予選落ちなど調子が上がらなかったが、5月のメジャー、ワールドレディスチャンピオンシップで今季初Vを挙げると、後半戦はツアーの中心として活躍。年間獲得賞金2億3,502万967円は2015年のイ・ボミ(韓)を超える歴代最高となる額で、平均ストローク、パーオン率、パーセーブ率でも1位を獲得。最終戦も勝利で締め括ったことで、これ以上ないシーズンとなっただろう。
2001年生まれ21歳の山下は“新世紀世代”に当たるが、今年も女子ツアーは、「~世代」とつく各年代のプロたちの活躍が目立った。これに富士フイルム・スタジオアリス女子オープンを制すなどメルセデスランキング12位となった上田桃子、樋口久子・三菱電機レディースでツアー制度施行後最長ブランクとなる11年189日ぶりに優勝した金田久美子、そしてその金田に続き、大王製紙エリエールレディースで歴代2位の最長ブランクとなる11年35日ぶりのツアー制覇を果たした藤田さいきなどベテラン勢も輝きを見せ、まさに群雄割拠のシーズンとなった。
とはいえ、「~世代」の隆盛ぶりに衰えは全く見られない。なにせ全38試合中、「~世代」とされる女子プロの優勝は21試合あり半数を超えている。“新世紀世代”は山下と5月までに5勝し前半戦のツアーを盛り上げた西郷真央が2人だけで10勝を記録。これに勝や小祝さくらの“黄金世代”が6勝すると、“はざま世代”の稲見萌寧が2勝し、西村優菜と古江彩佳の“プラチナ世代”が3勝した。