また、岸田首相の「次」を虎視眈々(こしたんたん)と狙うも、手腕が疑問視される茂木敏充幹事長や、失態が続く高木毅国会対策委員長ら自民党の党人事も注目される。

「高市氏は『罷免』という言葉を使っている。つまり自分は正しいことを言っている。辞めるつもりはない。それでも辞めろというなら岸田首相の手でどうぞと、すごいカードを切ってきた」

 自民党幹部がそう話し、続ける。

「岸田首相は、仕切りの悪い茂木幹事長や、野党との交渉がまったくうまくいっていない高木国対委員長の2人についても刷新したいという考えがある。そこまでいけば、1月10日前後に内閣改造となるだろう。しかし、今のところは、お騒がせの秋葉、杉田の交代だけにとどめる見込みだ」

 年明けの通常国会では、岸田首相が打ち出した防衛費の増額、増税が大きなテーマになる。

 安倍政権では2度の消費増税や新型コロナの影響もあり、景気は大きく後退した。これが回復しないうちにまた増税となれば、世論の反発はさらに大きくなる。

「岸田首相の胸の内には、野党の態勢が整わないうちに“増税解散”に打って出て、それに勝って増税路線を進めるという考えがある。政権浮揚策としては、国民民主党や日本維新の会との連立という話もあるが、閣僚ポストが減るなど党内の反発も強く、衆参で過半数あるうちは現実的ではない」(前出の自民党幹部)

 そんななか、1月4日の民放のBS番組で、岸田首相は公明党の山口那津男代表に加え、国民民主党の玉木雄一郎代表と3人で対談することがわかった。「国民民主党も連立に引き入れるのか」といった声が永田町ではあがる。

 岸田首相が話した、防衛費増額のための“増税解散”について、自民党元職員で政務調査会を長く担当した政治評論家の田村重信氏は、かつて、小泉純一郎元首相が、郵政民営化を問う「郵政解散」を打ち、総選挙に勝ったことを引き合いに出してこう話した。

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小泉政権時代の田中真紀子氏に似ている