語学でいえば、1年ほど前に2冊目の著書(『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』)が台湾で翻訳出版された時に、中国語でSNSができたらいいなと思って中国語にもトライしたんですけど、全然ダメで諦めました(笑)。英語は小さい頃からやっていたので意識せずに自然と身につけられたんですけど、他の言語は地道に勉強していくしかない。これって本当に難しいですよね。
最近は、もっぱら自分が楽しそうだな思うことに挑戦しています。私が「楽しい」と感じることには、知的好奇心を満たす楽しさと本番的な楽しさの2種類があるんですが、それこそ、翻訳はクリエイティブな感覚も刺激される、知的な楽しさがある作業。一方、本番的な楽しさというのは、人前に出て緊張感とともにアドレナリンがわーっと出るような感覚です。小さい頃からバイオリンの発表会などで演奏する機会が多く、本番で皆さんから拍手をもらって「よかったよ」と言ってもらえると本当に楽しいし、嬉しいんですよね。そういう意味では、テレビ番組の生放送も本番的な楽しさがあります。人前に出て行う「本番」って苦手な人が多いかもしれないですけど、苦手だからといって避けていたら一生できないと思うんです。逆に自分からタックルして、自信を積み上げていくしかない。そのためには、徹底的に準備するしかないと思うんですよ。そうやって私は本番を楽しむようにしています。
構成/岩本恵美 スタイリング/平 紀和