同校出身のエントリー選手は、明治大3人、山梨学院大2人、中央大2人、青山学院大1人、駒澤大1人、帝京大1人、法政大1人だ。

■関東の大会なのに、西日本の高校出身者が多い

 仙台育英、世羅は全国高校駅伝上位常連校である。

 箱根駅伝のエントリー選手は、全国高校駅伝の上位入賞校、歴代優勝校の選手と重なっている(2021年までの記録)。

 全国高校駅伝の優勝回数は次のとおり。今回の箱根駅伝エントリー選手の出身校の人数は<>内で示した。

 なるほど、全国高校駅伝の優勝回数の多い高校、箱根駅伝エントリー選手の出身高校は重なってくる。

 地域別では、東日本(北海道~愛知、三重)の高校出身192人、西日本(滋賀、京都~沖縄)の高校出身137人だった(海外の学校を除く)。

 箱根駅伝を主催するのは関東学連(関東学生陸上競技連盟)であり、参加資格は関東学連加盟校(関東学連の規約「第2章組織」の「茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨の各都県に所在する大学、大学院、短期大学及び高等専門学校」)となっている。いうなれば関東限定のローカル大会だ

 それを考えると、西日本の高校出身者137人はかなり多い。西日本、とくに近畿と九州の高校は相当な数だ。

 立命館大で陸上部の元指導者がこんな話をしていた。

「高校時代、5000メートル陸上競技上位50人はほとんど関東の大学に行きます。箱根、その先の実業団、オリンピックをめざすわけです。関西には長距離走選手は残らない。そういう意味では、箱根駅伝の全国大会化を強く望みます。アスリートが特定大学に一極集中すればそれだけ競争は厳しくなり、ダイヤモンドの原石が埋もれかねません。強豪校は全国に点在し出場機会が増え原石が磨かれたほうが、日本の長距離陸上界にとってプラスになると思います」

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