子宮筋腫、子宮内膜症の治療では、選択の機会がいくつかあります。治療をするか、しないか。治療をする場合は薬物療法か、手術か。手術をする場合は筋腫や内膜症の病巣部だけを切除するか、子宮全摘か、あるいは開腹手術か、腹腔鏡手術か。治療選択のポイントは「症状」と「妊娠の希望」ですが、木村医師は「良性疾患ゆえ選択が難しいこともある」と話します。

「筋腫も内膜症も、『すぐに治療しなければ生命に関わる』という病気ではないため、『絶対』という治療法はなく、最善の治療法はひとりひとり異なります。病巣の大きさや場所、症状、患者さんの年齢やライフスタイル、これまで妊娠を目指してきたか、などを考慮した上で、医師は『あなたには、この治療がいいのでは』と提案します。患者さんも自分が何を優先し、治療により何を求めるかを考えて選択することが大切です」(木村医師)

(文・出村真理子)

【取材した医師】
大阪大学病院 産科婦人科教授 木村 正 医師
福岡山王病院 リプロダクションセンター部長 江上りか 医師

大阪大学病院 産科婦人科教授 木村 正 医師
大阪大学病院 産科婦人科教授 木村 正 医師
福岡山王病院 リプロダクションセンター部長 江上りか 医師
福岡山王病院 リプロダクションセンター部長 江上りか 医師

「子宮筋腫・内膜症」についての詳しい治療法や医療機関の選び方、治療件数の多い医療機関のデータについては、2023年2月27日発売の週刊朝日ムック『手術数でわかる いい病院2023』をご覧ください。

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