侍ジャパンを取材するスポーツ紙記者は、「田中、浅村はメンバー入りしても不思議ではなかったし、栗山英樹監督は迷ったと思います。田中の場合は全盛期に比べて球速が落ちたのがネックになったと思います。投球術はさすがですが、不慣れな救援で投げさせるのはリスクがある。先発陣は枠が埋まっていますしね。浅村は牧秀悟(DeNA)とタイプが重なる。勝負強さに定評がある中距離砲で、浅村と同様に牧も本職の二塁だけでなく一塁を守れる。二塁は激戦区で山田哲人(ヤクルト)、菊池涼介(広島)もいる。それぞれ持ち味は違いますが、栗山監督は国際舞台に強い山田をチョイスした。こればかりは仕方ないですね」と振り返る。
田中、浅村が日の丸をつけるにふさわしい実力者であることは間違いない。テレビ関係者は「実績を残している2人が代表入りを熱望してメディアに発信した姿に敬意を表したい。落選しましたが、彼らの侍ジャパンへの思いは野球ファンに十分に伝わっていると思います」と評価する。
2人の目標は、楽天の10年ぶりのリーグ優勝に切り替わっているだろう。投打の両輪として活躍を期待したい。(今川秀悟)