巨人の原辰徳監督
巨人の原辰徳監督
この記事の写真をすべて見る

 巨人が3年ぶりのV奪回へ、カギを握るのが助っ人選手たちの活躍だろう。昨季は支配下の外国人選手が9人在籍したが、今年も残留したのはアダム・ウォーカーのみ。大幅な入れ替えを敢行し、新外国人の5選手が加入した。

【ランキング】2022年セ・リーグ個人年俸上位20傑はこちら

 その中でセンターのレギュラーとして期待されるのが、前ジャイアンツのルイス・ブリンソンだ。身長196センチ、体重96キロの巨体でパンチ力に定評があり、通算28本塁打をマーク。スピードも併せ持ち、アグレッシブなプレースタイルだ。確実性が課題でメジャーではレギュラーをつかめなかったが、日本で素質を開花させる可能性は十分にある。

 野手の陣容を見ると、豪華な顔ぶれが並ぶ。捕手は侍ジャパンに選出された大城卓三、一塁は打撃フォーム改造で復活した中田翔、二塁は球界屈指の野球センスを持つ吉川尚輝、三塁は今年から新主将に就任した岡本和真、遊撃は坂本勇人が復活を期す。今年は侍ジャパンの出場を辞退し、コンディションを整えてシーズンに臨む。外野は左翼にウォーカー、中堅にブリンソン、右翼に丸佳浩。他球団のスコアラーは「オールスターみたいな陣容ですよ。投手からしたら下位打線も気が抜けません」と苦笑いを浮かべる。ただ、こうも語る。

「巨大戦力なので仕方ないのですが、巨人は将来が楽しみな若手の成長株が多い。彼らを1軍で起用するポジションがないのはもったいないなとは感じます。増田陸は1年間スタメンで使えば、打率.280、15本塁打は打ちますよ。秋広優人もファームはそろそろ卒業で、1軍で見たい選手です。坂本勇人が故障で戦線離脱した際に、遊撃で存在感を示した中山礼都も攻守でセンスが光る選手です。守備力で言えば、若い時の坂本よりうまい。実戦経験を積むと言っても、ファームと1軍ではレベルが全然違う。伸び盛りの彼らは1軍の試合に出ることで加速度的に成長する。ヤクルトの長岡秀樹、オリックスの紅林弘太郎が好例ですよね」

次のページ