今年の箱根で下位だった大学の中では、明治大の新入生の持ちタイムが目立つ。世代3位の13分51秒61を記録し、都大路でも1区3位と力を見せた綾一輝(八千代松陰高)、さらに世代5位の13分54秒51、都大路で1区19位の大湊柊翔(学法石川高)の2人の5000m13秒台の即戦力ランナーが入学。欲を言えば、この2人に続く人材も欲しいところではあるが、一昨年に浜松商高から尾崎健斗(2年)、昨年は世羅高から森下翔太(1年)と高校トップクラスのランナーの入学が続いており、確実に戦力は整ってきている。今年の箱根は12位となって3年連続でシード権を逃したが、今度こそ期待し、結果を残したいところだ。
その他、吉岡大翔に次ぐ世代2位の13分37秒46の長嶋幸宝(西脇工業高)は実業団の旭化成に入社するが、世代4位の13分51秒89の田中純(城西大城西高)は東洋大へ、世代6位の13分54秒90の南坂柚汰(倉敷高)は東海大へ、世代7位の13分55秒84の楠岡由浩(慶誠高)は帝京大へ、世代10位の13分56秒56の滝本朗史(智弁カレッジ高)は神奈川大へ、それぞれ進学。早稲田大には同13分57秒82の山崎一吹(学法石川高)と13分58秒00の工藤慎作(八千代松陰高)が加わる。大学と同様に高校駅伝界も高速化が顕著であり、すでにスピードは先輩たちと比べても引けを取らない選手が多くいる。歴代最高クラスの力を持つ吉岡とともに、1年時から出雲、全日本、そして箱根を沸かせる即戦力ルーキーは必ず、現れる。大学では距離が伸び、高校時代の5000mの持ちタイムだけでは実力は測り切れない。誰が頭角を現すのか。入学後の成長に期待したい。