中島:なるほどね。俺らの持つちょっとへんてこな部分も曲の世界観を作る要素として一役買ったのかもね。俺は今回、メンバーのティザー(動画の一部を見せる広告)のディレクションに関わらせてもらったんです。いかに目を惹くティザーにするか。メンバーの見せ方を演出する「目」に関しては自信があったからやってみたかったし、すごく面白かった。
菊池:それで言うと、俺もずっとライブの時にやりたいと思っていた演出をMVに取り入れてもらいました。そういうことは初で。今回はリード曲を決めるのも、そのMVをどう魅せていくのかも、とにかくめちゃくちゃ話し合って総意を取って進めていった。それは今までにないやり方で、そういう意味でも僕らの挑戦が詰まった作品ですね。
デビュー当時11歳だった最年少のマリウスも3月には20歳となり、大人のグループへと成長を遂げつつある。
菊池:グループの変化として感じるのは、ポジションという意識が固まってきたことかな。表に立ってない時も、こういうところは誰に任せようというのができてきた。それは素敵だな、と。昔はライブのMCとかでも全員が一斉に喋ってたから(笑)。
佐藤:デビュー当時は僕を含めて年下の3人(病気療養中の松島聡とマリウス)は研修生が見学してるみたいだった(笑)。今はチームワークで笑いが起きたり、歌番組でいいパフォーマンスができたりすると、チームスポーツで点を入れた感覚になるんです。そういう瞬間が増えたと感じるのは純粋に嬉しいですね。
中島:今は逆に俺らが引っ張ってもらうときもあるし、お互いがリードしてフォローし合えるような関係性になったよね。
マリウス:僕も打ち合わせで意見を言えるようになりました。それに、意見を言いやすい環境ができたのもあると思う。
佐藤:うん。いい意味でぶつかれるようになった。僕らはみんな個性が強いので、一つ間違うとぶつかり合って軋(きし)んでしまう。いい意見のキャッチボールができるようになったのは大きな変化だと思います。