2位は現役の選手で唯一ランクインした丸。一部のファンからは「広島時代に比べて目立たない」という手厳しい意見があるが、票を入れたスポーツ紙記者は反論する。「昨年は左翼・ウォーカー、右翼・ポランコと中堅で守備の負担がかかる中でも、きっちり結果を残している。丸は技術が高いだけでなく、体も頑丈で故障をしない。試合に出続けているのも一流選手の条件。過小評価されているなと感じます」
3位は落合博満。FA制度が導入された1993年オフに初めて巨人に移籍した選手だった。プロ野球史上唯一の3度三冠王を獲得した強打者だが、巨人に移籍した時は40歳。選手としてはピークを越えていたが勝負強い打撃は健在だった。94~96年の3年間と在籍期間は短かったが、2度のリーグ優勝に貢献。「落合はまさにプロフェッショナル。松井秀喜に打撃面でアドバイスを送るなど、数字以上のプラスアルファが大きかった」「清原が西武からFA移籍することで、落合は退団して日本ハムに移籍しましたが、2人が共存したらどうなっていたか。清原も多くのことを学べたと思う」などの声が聞かれた。
4位は工藤、杉内の両左腕が3票で並んだ。工藤については「若手の良きお手本。大ブレークした山口鉄也も、一緒にトレーニングをして助言を送り続けていた工藤の存在が大きかった」、杉内は「巨人での後半はケガで苦しんだが、移籍初年度から3年連続2ケタ勝利ときっちり結果を残した。その間にチームはリーグ3連覇を飾っている。勝率が高いし、勝てる投手といえば杉内のイメージ」など評価する意見が。
一方で、今回の調査で「該当する選手がいない」という意見も4票あった。その理由は「小笠原が一番近いが、巨人に移籍して5年目以降にガクッと落ちた。トータルで成功かというと難しい」「小笠原、杉内、丸と成績は残しているが、FAする前の活躍のほうが印象的なので」などのコメントが。FA移籍する選手は、年齢を考えると長期的な活躍が難しい。1位の小笠原が7票にとどまったのも致し方ないのかもしれない。(今川秀悟)