たくらみ低学年(小学1・2年生)クラスでは、11月から「外来生物」をテーマにした新プロジェクトが開始しました。
このクラスには普段から生き物に興味がある子も多いため、今回のテーマに対して子どもたちがどのようなイメージを持っているか確認するのが楽しみです。
「『外来生物』という言葉を聞いたら、どんなことを思い浮かべるかな?」
探究堂のプロジェクト学習の進め方にすっかり慣れた彼らはすっと挙手して、自分たちが知っていることや思いつくことを述べ始めました。
「家の水槽でミシシッピアカミミガメを飼ってるで。僕が生まれる前から家にいんねん」
「ワニガメは甲羅にトゲトゲがあんねん。魚を食べるんやけど、噛む力がめっちゃ強いんやって」
「ジャンボタニシも外来生物やで!」
「動物だけじゃなくて、何とかたんぽぽっていうのも聞いたことある。名前何やったけなあ……」
「アメリカザリガニはでかくて凶暴やねんなあ。そのせいでニホンザリガニの数が減ってるって前にテレビで言ってた」
テレビや本(図鑑)で見聞きした情報が多いものの、低学年クラスのメンバーは既にたくさんの知識を持っていることが伺えます。
具体的な生き物の名前がいろいろ挙がったところで、小2のTくんが「外来生物」という言葉に着目した意見を出してくれました。
「外来生物の『外』という字は『そと』って読むでしょ?日本以外の外国からやって来た生き物ってことやと思う」
すると、それを受けて、別の男の子が意見を付け足します。
「もともと日本にいた生き物は在来生物って呼ぶねんて。大切にせなね」
まさにテーマの根幹に関わる内容だったので、私はすかさず彼らの認識を揺さぶる発問を行いました。
「じゃあ、みんなに聞きたいんやけど、外来生物は悪者やし大切にしなくてよいってことなの?」
「…………」
予想外の問いかけに、答えに窮する子どもたち。外来生物に対するイメージは正直あまり良くないものの、一方的に悪者扱いしてよいものか確信が持てないようです。
既有知識の確認を終えたところで、私はリュックからノートパソコンをおもむろに取り出しました。
半年前に鴨川で偶然遭遇したヌートリアの写真をたくらみキッズに見せるためです。
「最初はカモが水中に首を突っ込んで餌を食べてるんやと思っててん。だけどよく見たら、全身が毛むくじゃらでさ。突然びよーんと体を伸ばして泳ぎだしたんやで」
子どもたちは興味津々で、話に聴き入ります。