AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:食べ物や趣味、好み、人間関係(恋愛・友情)において依存体質であると感じています。変化を恐れたり、人間関係に関しては他人を自分の心の拠り所にしたりしてしまいます。もっと変化を恐れない、そして自立した人間になりたいです。(女性/学生/21歳/いて座)
A:人は、多かれ少なかれみんな何かに依存して生きていると思います。依存していたほうが健康でいられるからです。
例えば恋愛はまさに他人に依存する行為で、恋愛という場所は、多少は依存しないと楽しくない。じゃあ、「いい依存」と「悪い依存」って何かというと、自分にとっての「ご褒美」にできるかどうかだと思うんです。
ケーキが大好きな人がいるとします。甘くておいしいけど、1日に3回食べちゃうのは健康にあまりよくない。でもここぞというときにケーキを食べるために頑張る、とご褒美にできるのは、いい依存だと思います。悪い依存は、主食を取らずにケーキを食べてしまう人。
「誰にもわかってもらえない」と寂しく思ってしまう時は、悪い依存に寄っていきます。なぜなら、その依存をしている時には価値を感じない自分を忘れられるから。恋愛の依存は「相手に何かをやってあげて、価値を認められたい」と思う気持ちからもきます。
「私のことなんて誰にも理解してもらえないだろうな」という気持ちは厄介です。依存によって寂しさを埋めるか、誰かに対していつも怒っている状態になりやすいのです。そういう時は「自分のために簡単でいいからおいしいご飯を作る」のがいいです。「何かをやってあげる」を、まず自分に優先してやってあげる。
いただいたご相談のメールですが、「自立した人間になりたい」という部分を深読みすると、傷つかない人間になりたいという意味なのかもしれません。あなたはおそらくご自身が傷つきやすい人間だと自覚しているのだと思います。でも、傷つかない人間にはならなくて大丈夫です。傷つきやすい人ほど、傷つく許可を自分に与えてほしいです。