「復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト」が今年で6回目を迎えた。スペシャルゲストの秦基博は、東日本大震災で被災した岩手県内の中高生らと代表曲「ひまわりの約束」を合唱。震災に対するぞれぞれの想いを歌に込めた。
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春まだ浅い3月26日、岩手県民会館(盛岡市)の大ホールに、復興への願いと祈りを込めた歌声が響いた。
「緊張したけど、みなさんと歌えてとても楽しかったです」
音楽祭の後、岩手県大船渡市の越喜来中学3年だった掛川理乃子さん(15)は、声を弾ませた。
この日開かれた「復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト」(主催・三菱商事、岩手朝日テレビ、朝日新聞社)は、歌のチカラで東日本大震災からの復興を応援するイベントで、2014年に始まり今年で6回目。これまでも東北の中高生がスペシャルゲストを迎え、歌や踊りを披露してきた。
今年ステージに立ったのは、岩手県内の不来方高校と釜石高校の両音楽部、越喜来中学の全校生徒、3校合わせて108人。スペシャルゲストは、シンガー・ソングライターの秦基博さんだ。秦さんは昨年に続き2年連続の出演。会場は、1500人近い観客で埋まった。
第1部は、中高生による合唱。「群青」「家族になろうよ」「あの鐘を鳴らすのはあなた」など7曲を歌い上げた。
今年は、会場が盛岡であることから地元の盆踊り唄「さんさ踊唄」が、伝承団体「盛岡さんさ踊り清流」によって披露された。色鮮やかな浴衣を着た30人近い踊り手が披露すると、会場から手拍子が起き、祭りのような雰囲気となった。
第2部、秦さんが登場。
「アイ」をはじめ、「花咲きポプラ」「グッバイ・アイザック」「鱗(うろこ)」などヒット曲5曲を熱唱。唯一無二の「鋼とガラスでできた声」と比喩されるナイーブな歌声に、観客は酔いしれた。その後、秦さんは釜石高と不来方高の生徒たちをステージに呼ぶと一緒に「花」を歌い、フィナーレは越喜来中の生徒たちもステージに上がって代表曲「ひまわりの約束」を合唱した。