「確かに、いま苦しんでいます」と率直に語る斎藤投手。しかし、引退は考えていないという。
「思うように活躍できないのは苦しいですが、いまも野球ができる喜びを感じています。甲子園での思い出もずっと心の中にある。当時の経験も、いま、もがいていることも、これからの野球人生にプラスだと思っています。まずは1年でも長く現役を続けること。そこから2ケタ勝利とかチームの優勝という目標も言えるようになると思う」
斎藤投手が人生の分岐点だと話す甲子園では、100回目の大会が始まる。
「思い出はずっと続くし、人生の大きな糧になる。野球でつながった縁を感じながら、全力でプレーしてほしいですね」
僕もがんばります。そう言って、斎藤投手は笑顔を見せた。(編集部・川口穣)
※AERA 2018年8月6日号