サッカー選手 大滝麻未さん(28)/1989年生まれ。2012年にオリンピック・リヨンに加入し欧州制覇。17年に現役復帰、現在はニッパツ横浜FCシーガルズ。FIFAマスターでは世界各国から集まった約30人の仲間とともに、イングランド・レスターではスポーツの歴史、イタリア・ミラノではスポーツマネジメント、スイス・ヌーシャテルではスポーツの法律について学んだという(写真:本人提供)
サッカー選手 大滝麻未さん(28)/1989年生まれ。2012年にオリンピック・リヨンに加入し欧州制覇。17年に現役復帰、現在はニッパツ横浜FCシーガルズ。FIFAマスターでは世界各国から集まった約30人の仲間とともに、イングランド・レスターではスポーツの歴史、イタリア・ミラノではスポーツマネジメント、スイス・ヌーシャテルではスポーツの法律について学んだという(写真:本人提供)
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リヨンでCL優勝したことはいい思い出(写真:Getty Images)
リヨンでCL優勝したことはいい思い出(写真:Getty Images)

 東京五輪が2年後に迫る中、自らの能力を高めるために海外に渡り、それぞれの場で活躍をみせる日本人選手たち。日本ではマイナーとされる分野でも例外ではない。中でも注目すべきは女性アスリートだ。ホッケーは及川栞選手、ハンドボールは池原綾香選手に期待がかかるが、女子サッカーには反対に海外帰りの有力選手がいる。

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 日本から欧州を目指す選手がいる一方で、欧州から日本に戻ってきたのが今季サッカーなでしこリーグ2部のニッパツ横浜FCシーガルズでプレーするFW大滝麻未(28)である。

 大滝は12年に早稲田大学を卒業すると、フランスのオリンピック・リヨンへ加入し、UEFA女子チャンピオンズリーグ制覇を経験。同年のロンドン五輪は、銀メダルを獲得したサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のバックアップメンバーとしてチームに帯同した。その後は、浦和レッズレディース、EAギャンガンを経て25歳の時に一度は現役引退。だが、国際サッカー連盟(FIFA)が運営する大学院「FIFAマスター」を卒業後の17年、一転して東京五輪を目指すと現役復帰を決めた。

 大滝は再びユニフォームを着た理由についてこう話す。

「将来的にやりたいことがボンヤリとですが見えてきました。ただ、FIFAマスターで今までと変わった形でサッカーに触れたことで、まだ自分がプレーできるなら東京五輪を目指してみようと思ったんです!」

 FIFAマスターに入学したきっかけは、将来的に女子サッカーの発展に貢献したかったから。今後は将来の起業も視野に入れ、サッカーを続けながらその準備をしたいと話す。

「女子サッカーは男子と比べ歴史が浅く、環境整備も遅れています。なでしこリーグの選手の多くはサッカーでお金をもらっているのではなく、スポンサー企業で働くことなどで生計を立てています。サッカー選手と言いながら、サッカーをいくら頑張っても1円にもならない」

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