いよいよ明後日、6月14日に開幕するサッカーW杯。ブックメーカーや評論家によるものなどあらゆる予想があるが、なんと、金融・証券大手のゴールドマン・サックスも予想レポートを配信している。「THE WORLD CUP AND ECONOMICS」と題されたこの予想、実は今回で6回目と、ワールドカップ前の恒例になりつつある。各国の経済情勢もふまえた独自の分析で、予想にはビッグデータや機械学習を駆使しているとのこと。前回大会では優勝こそ外したものの、ベスト4進出チームのうち3チームが的中した。
【4年前のブラジル大会で旋風を巻き起こしたチームといえば?】
今回、このレポートが優勝の本命としたのはブラジルだ。地元開催だった2014年の前回大会は準決勝でドイツに1-7という歴史的大敗を喫したが、今回は決勝戦でそのドイツを破り、6度目の栄冠を手にすると予想した。優勝確率は18.5%。ブラジルは現在、FIFAランキング2位だが、試合の重要性や予測、実際の結果などをもとに算出されるEloレーティングでは、ドイツを上回り1位につける。また、個々のプレイヤーの実力で測ったランキング、最近10試合の勝敗によるランキングでもそれぞれ3位と高い水準だ。2014年のようなネイマールへの過度の依存がない、非常にバランスの取れたチームだと評価されている。
決勝はブラジル対ドイツの予想だが、単純なレーティングで2番手につけるのはフランスだ。ドローの関係上、準決勝でブラジルに敗れると予想されるものの、優勝確率はドイツを上回る。2006年の準優勝以降、2010年南アフリカ大会は1次ラウンド敗退、2014年ブラジル大会はベスト8にとどまっているが、経済の復調と同様にチームへの期待も高まっている。
同レポートでは、ベスト4のもう1チームをポルトガル、準々決勝で敗れるのはアルゼンチン、イングランド、スペイン、ベルギーと予想している。