ロシアW杯開幕まであと3カ月。日本代表のハリルホジッチ監督は3月15日、欧州遠征メンバーを発表した。代表復帰した本田圭佑に厳しい注文を付けた。
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日本代表は現地時間23日にマリ、27日にウクライナ戦(ともに会場はベルギーのリエージュ)に臨む。今回の選出で注目を集めたのは昨年9月のW杯アジア最終予選以来、約半年ぶりに復帰した本田圭佑(31、パチューカ)とA代表初選出となった中島翔哉(23、ポルティモネンセ)のいずれもFWの2人だ。
6月14日開幕のロシアW杯まで、3カ月を切った。出場する各チームは、6月4日までに最終メンバー23人を登録する必要がある。
日本代表は5月30日に横浜でガーナ代表と壮行試合を行い、その翌日にも最終メンバー23人が発表されることが濃厚となったが、残された活動期間は実質、今回の欧州遠征が最後。立場は異なる2人だが、W杯最終メンバー入りに向けて目に見える結果を残せるかが問われる。
マリはセネガル、ウクライナはポーランドと、両試合はともにW杯の1次リーグで対戦する相手を想定した戦いとなる。
ハリルホジッチ監督はメンバー発表の席上で、攻撃陣については何度も「得点やアシスト」という言葉を用い、選考の意図を説明した。生き残りのキーワードは、ずばり得点力である。
かつて絶対的選手だった本田は、アジア予選では当時所属していたクラブ(ミラン)で出場機会に恵まれず、パフォーマンスも低下し、最終予選後はメンバーから外れていた。だが、昨夏メキシコへ新天地を求めると、18年に入ってからはリーグ11戦4ゴール5アシストと結果を出している。
本田は過去2度出場したW杯の7試合で日本人最多の3ゴールを挙げるなど大舞台でこそ力を発揮してきただけに、その勝負強さに期待する声は多い。一方で、ハリルホジッチ監督が求める運動量やスピードという点で欠けているのも否めない。
「まずは得点を取る、もしくは取らせる。下りてきて(ボールを)足元でもらうのではなく、やはり(相手DFの)背後に行ってほしい」(ハリルホジッチ監督)