僕の膝のために、プラン通りの練習がなかなかできないことがあったので、他にやれることをやりつつですけど、哉中ちゃんに我慢してもらうことがたくさんあった。無理してしまうと余計良くないことになるので。本当に追い込みたいところを追い込みきれない、といったところは沢山あった。
前半なんかはね、どういうふうに試合を持っていけばいいのかも探り探りでやっていた。後半、今シーズンは特にそうですけど、やり過ぎないようにどう練習するのか、マリーナコーチとの関係、哉中ちゃんと僕との関係でもなんとなくわかってきた。すごくいい状態で試合に挑めるまでにもっていきましたけど、あまり無理しないように向き合いながらやってきました。
村元:本当にずっとそばにいて、隣で(高橋選手を)見ていたんですけど、時には歩けなかったり、無理だったり。一歩、一応氷には乗るんですけど「ごめん。今日は滑れない」とか。こうやりたいけどできない葛藤とか本当本人が大変だったと思う。たまに膝貸してあげたい(笑)ぐらいの気持だったんですけど。
そういった時でも、自分にできることは沢山ありましたし、少しでも負担を軽減できるような違う形でできたら、というのもあった。アスリートにはケガはつきものだと思う。本当にメンタルと身体とバランスが大変だったと思うんですけど、それでもここまでこられたっていうのは本当に努力、というか練習を二人で頑張ってきた。すごい大ちゃんに感謝しています。
【二人の今後の展望】
高橋:哉中ちゃんが現役、競技会を続けずに引退してという選択をしてくれたので、僕自身は「かなだい」カップルとして、まだまだパフォーマンスをやっていきたいなとも思っていますし、個人、「高橋大輔」としてパフォーマンスもやっていきたいと思っている。僕自身は競技復帰の時からスケートを軸にエンタテインメントに携わっていきたいという気持ちは変わらない。引退して、これからですね。いろんなことをしながら達成していったものをどんどんどんどん広げていきたかったり……。いろんな形でこのエンタテインメントの世界に関わっていきたいと思っています。